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ボクだよ!ロボで授業参加 重度障害児、病室から遠隔操作

神奈川

2018年10月27日

遠隔操作で動く小型ロボット「オリヒメ」

 他校に置いた小型ロボットをタブレット端末で遠隔操作し、児童生徒同士が交流を図る試みが県立横浜南養護学校(横浜市南区)で実施されている。授業への参加意識が高まるだけでなく、指一本で動かせるため、意思を表現するのが困難な重度障害児にも有効と考えられている。来月中旬まで1カ月試行して効果を見極め、来年度以降に本格導入するか判断する。 (志村彰太)

 「今日は皆で歌を歌いましょう」。二十五日、県立こども医療センターに併設されている横浜南養護の重症心身障害(重心)部門の中高生八人が、インターネットでつながったパソコンの画面を通して金沢養護学校氷取沢分教室(磯子区)高等部の音楽の授業に参加した。両校の生徒がそれぞれ歌を披露した後、横浜南養護の男子生徒(14)が付添の教諭の手助けを得ながら、タブレット端末を操作。すると、分教室に置かれたロボットが拍手をしたり、手を振ったりし、両校の生徒らから歓声が上がった。

 ロボットは、東京都港区のベンチャー企業「オリィ研究所」が二〇一五年に発売した「オリヒメ」。高さ二十一センチ、幅十五センチ、奥行き二十三センチ。「手を振る」「拍手する」「頭を抱える」「首を動かす」など十種類以上の動作ができる。

 横浜南養護は二年前、同医療センターの病室から出られない児童生徒も参加できるようにと、ネットで教室とをつないだ授業を開始。さらに、「もっと参加意識を高めたい」(岡本克己副校長)としてロボットの試験導入を決めた。「重心の子も、タブレット端末を使えば簡単に動かせるロボットなら意思や感情を表現できる」との考えもあったという。

 教諭にも好評だった。「一体感が生まれる」といった声があったほか、ロボットを持って分教室を訪れた教諭は「マイクに向かって話すネット中継と違いロボットに話し掛けるので、生徒がそこにいる感じがする」と話した。

 

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