XMenu

和紙絵画作家の平塚の橋本範子さん 市美術館に大賞作出展 あすまで

神奈川

2018年9月1日

2014年に日本和紙絵画大賞を受けた作品(左)と15年の作品の間に立つ橋本さん=平塚市で

 平塚市美術館で開催中の「湘南市民美術展」で、同市在住の和紙絵画作家、橋本範子さん(74)の作品が来場者の目を引いている。染色された和紙を切ったりちぎったり、さらに巧みに重ね合わせて多様な色を生み出し、絵の具で描いたかのように仕上げている。

 橋本さんは約四十年前、個展で見たのをきっかけに和紙絵画を始めた。日本和紙絵画大賞を二〇〇六年と一四年に二度受けるなど、数々の賞を手にしている。

 「和紙は日本の伝統文化でぬくもり、優しさがある」。薄い和紙を重ねると微妙な色の変化も表現できる。「私は和紙で描くと表現している。手先を使うから脳トレにもいい」と笑う。

 展示されているのは一四年の大賞作品と一五年の作品。描いたのは、いずれも十数羽のスズメ。二十年ほど前、傷つき息絶えかかっていたヒナを世話した縁で題材に選ぶようになった。和紙の風合いと精緻な手作業がスズメたちに命を与えている。

 一四年の授賞式直後、創作活動を応援してくれていた長男の裕一さんが急死。翌年、悲しみの中で前を向こうと創作に取り組んだ。「和紙で描くことで元気をもらっている。そして皆さんに見ていただくことが励みになる」と話す。

 同展は二日まで。入場無料で絵画など六十七点が並ぶ。問い合わせは同館=電0463(35)2111=へ。 (吉岡潤)

 

この記事を印刷する