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<夏の甲子園>慶応サヨナラ好発進 劇的勝利 アルプス歓喜

神奈川

2018年8月6日

中越−慶応 校歌を歌い終え、駆けだす慶応ナイン=甲子園球場で

 第100回全国高校野球選手権大会は五日に開幕し、開会式で慶応(北神奈川)と横浜(南神奈川)の選手たちが堂々と行進した。慶応はこの後の第3試合で、中越(新潟)を3−2のサヨナラ勝ちで破った。九回裏2死一、二塁、宮尾将遊撃手(三年)が中前へ劇的な一打を放った。先発したエース生井惇己投手(同)は序盤制球に苦しみながらも八回途中まで2点に抑え、渡部淳一投手(同)も後続を断った。2回戦は、大会八日目の十二日第4試合に行われる。横浜は五日目の九日第1試合で愛産大三河(東愛知)と対戦する。

 慶応は初回、安打と死球で好機を広げ、根岸辰昇中堅手(三年)の中前適時打で1点を先制。スタンドの盛り上がりは早くもピークに達した。

 野球部員や父母、OBら約三千五百人が駆け付けたアルプススタンドで応援を仕切ったのは、同校応援指導部OBで慶応義塾大二年の山本耀之介さん(20)。現役の応援指導部の学生は、三年が3人、二年が4人、一年が1人と数が少ないため、山本さんらOBらが中心となって県大会からチームを鼓舞してきた。

 「少しでも相手選手のプレッシャーになるように」と太鼓をたたき続け、大粒の汗を流した。たたき続けた右腕は左腕よりも少し太い。「10年ぶりの出場。OB一丸となって応援している」と幸先よいスタートに笑顔を見せた。

 同点に追いつかれた三回、無死一、三塁で、下山悠介主将(三年)の一塁ゴロの間に、宮尾将遊撃手(三年)が生還して勝ち越した。

 胸元に「KEIO」の文字をあしらった手作りのユニホームを着た長女淳美(あつみ)ちゃん(5つ)と初めて甲子園で野球観戦した慶応義塾大OBの会社員山本大(まさる)さん(46)と淳子さん(46)夫妻=東京都港区=は、勝ち越し点が入ると親子3人で肩を組み、同校の第一応援歌「若き血」を歌った。大さんは「娘と甲子園で歌えるなんて夢みたい」と感無量の様子。淳美ちゃんも「応援楽しい」とご機嫌だった。

 七回に再び同点に追い付かれ、八回も1死一、三塁のピンチとなったが、なんとか無失点でしのいだ。10年前の大会に出場し、8強となったチームの主将で、現在、社会人野球の「JX−ENEOS」に所属する山崎錬(やまさきれん)さん(27)は「県大会でも接戦を制してきたチーム。地力があるのでこのまま勝ちきってくれると思う」と声援を送る。

 山崎さんの言葉通り、チームは九回裏に宮尾選手のサヨナラ安打で劇的勝利。山崎さんは「県大会後、主将の下山君が電話をくれた。自分たちは3回勝てたから、彼らなら4回勝てると期待していると声を掛けた。このまま優勝してくれたらうれしい」と選手たちをたたえた。 (山田祐一郎)

◆監督・主将談話

<慶応・森林貴彦監督> 辛抱していればチャンスはあると思っていた。九回は「どうせ勝つならサヨナラだ」と選手を送り出した。

<同・下山悠介主将> 追い込まれた場面は多かったが、ベンチの声は出ていた。サヨナラで勢いに乗りやすい勝ち方ができた。

 

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