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「やまゆり園事件」から2年 障害者団体など県にアピール文

神奈川

2018年8月2日

川名部長にアピール文を渡す鈴木さん(左)=横浜市中区で

 相模原市緑区の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で障害者十九人が殺害された事件から二年がたったのを機に、県内の障害者団体などは一日、七月二十八日に横浜市神奈川区で開いた「『ともに生きる社会』を考える神奈川集会」で採択したアピール文を県に提出した。

 アピール文では、事件は「障害者は生きる価値がないという考え方(優生思想)によって発生した」と指摘。これは植松聖(さとし)被告(28)=殺人罪などで起訴=だけが持つ特異な思想ではないとし、「日本にもかつて優生保護法があった。共に生きる社会に向けて地道な取り組みを積み重ねるべきだ」としている。

 集会実行委員長の鈴木治郎さん(62)は「障害の有無にかかわらず認め合う共生社会の実現は、社会の根底に眠る思想と闘う覚悟がいる。アピール文を重く受けとめてほしい」と主張。県の川名勝義福祉部長は「事件の教訓を風化させることなく、皆さんの意見を聞きながら取り組んでいく」と応じた。

 その後の意見交換では、出席者から「事件の被害者が実名を出せないのは社会に差別が残っているせいだ」「障害者差別解消法よりも厳しい規定の障害者差別禁止条例をつくってほしい」といった声が出た。川名部長は「まずは、(偏見や差別を排除すると宣言した)『ともに生きる社会かながわ憲章』の普及に努めたい」と話した。 (志村彰太)

 

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