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軍艦旗、73年ぶり三笠に 兵庫の女性が寄贈

神奈川

2018年7月14日

73年ぶりに三笠に掲げられた軍艦旗と、寄贈した石本さん(中)=横須賀市で

 七十三年ぶりに古里へ−。一九四五年八月の終戦直後まで記念艦三笠(横須賀市稲岡町)に掲げられていたとされる軍艦旗が十二日、同艦を管理する三笠保存会に寄贈された。行方が分からなくなっていた旗の返還を記念し、保存会は掲揚した後、艦内で展示を始めた。 (福田真悟)

 寄贈したのは、今年二月に九十歳で亡くなった海軍予科練出身の石本光男さん=兵庫県明石市=の妻美恵子さん(85)。美恵子さんによると、石本さんは零式艦上戦闘機(ゼロ戦)のパイロットなどを務め、海軍航空隊の飛行場があった茨城県の霞ケ浦で終戦を迎えた。

 二カ月後に特攻出撃を控えており、戦後は「戦友に申し訳ない」と常々、口にしていた。墓参りを重ねたほか、さまざまな軍事品を自宅で保管。軍艦旗は、九二年に米国の収集家から入手していた。

 「大事に保管してくれる所に贈りたい」と生前、話していたのを踏まえ、軍艦旗に刻印があった保存会に手渡すことを決めた。美恵子さんは三笠の士官室で保存会のメンバーと面会し、「届けられて感無量です」と目頭を押さえた。

 三笠は日露戦争の日本海海戦(〇五年)で旗艦を務め、二六年から記念艦として保存されている。保存会によると、終戦後、進駐した米兵が戦利品として艦内の物品を持ち去り、軍艦旗もなくなっていた。

 

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