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郵便局DM汚職 茨城の課長ら2人逮捕 贈賄側の5人も

神奈川

2018年6月22日

 業者が発送するダイレクトメール(DM)の数量を過少申告したのを黙認した見返りに飲食接待を受けたとして、県警と茨城県警は二十一日、日本郵便株式会社法違反(加重収賄)の疑いで、土浦郵便局(同県土浦市)元課長の田中則男(61)=同市藤沢、筑波学園郵便局(同県つくば市)元課長の八尾敏男(46)=同県龍ケ崎市久保台、現土浦郵便局課長=の両容疑者を逮捕した。

 また、同法違反(贈賄)の疑いで、東京都中央区のDM発送代行会社「ティーティーオー」元役員塚原孝則(42)=東京都新宿区新小川町、同社元監査役川口高信(69)=川崎市高津区久本=ら五容疑者を逮捕した。神奈川県警は七人の認否を明らかにしていない。

 田中、八尾両容疑者の逮捕容疑は二〇一六年一〜九月ごろ、ティー社がDMなどを持ち込んだ際に数量を検査せず、過少申告を黙認して正規料金との差額を受け取らなかった見返りに、キャバクラなどで複数回、計約百十万円相当の飲食接待を受けたとされる。

 県警によると、ティー社は過少申告によって正規の一割ほどしか料金を払っておらず、日本郵便の損害は約六億円に上る。田中容疑者は十年以上前からティー社と関係があったといい、県警は不正が行われた期間はさらに長く、損害額は十億円をはるかに超える可能性があるとみている。

 県警は今年二月、同様の不正をしたとして、ティー社の別の元役員ら二人と青葉郵便局(横浜市青葉区)の元部長を同法違反容疑などで逮捕した。関係先を捜索して押収した資料を分析するなどし、茨城の郵便局でも同様の不正が行われていた疑いが浮上した。

◆チェック機能が骨抜き

 二月の青葉郵便局の事件と同様、今回も不正防止のためのチェック機能が骨抜きになっていた。

 DMは量や規格によって料金が異なり、大量の発送を引き受ける際は全体とサンプルの重さをそれぞれ量って枚数を計算する「通数検査」で料金を決める。その際、不正が行われないよう複数の職員の立ち会いが内規で定められている。

 ところが青葉郵便局の元部長長谷川彰被告(52)=加重収賄罪で公判中=は、ティー社の検査に一人で立ち会い、作業は同社社員にやらせて過少申告を黙認していた。部下にも同様の方法で検査するよう指示していた。

 捜査関係者によると、田中容疑者と八尾容疑者も同様のやり方をし、立ち会った部下らに「問題ない」などと言っていたという。捜査幹部は「会社として極めて多額の損失が生じる結果になった。公的な事業者である郵便局として許されない」と指摘する。

 日本郵便は二月の事件を受け、抜き打ちで全国の郵便局を調査。通数検査が適切にされているか調べる専門職員を二百人配置するなどの対策を取っている。

 

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