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子育て+親族の介護「ダブルケア」 つらくても「明るく」

神奈川

2018年6月19日

ダブルケアの経験を語る栗橋さん(左)=高津区で

 子育てや親族の介護、看護が重なる「ダブルケア」の問題が表面化する中、三十年前の結婚直後からこの問題に直面してきた川崎市宮前区の栗橋登志さん(58)が十七日、高津区の市男女共同参画センター(すくらむ21)で開かれた「女性が語るトークサロン」で自らの経験を語り、来場者が聞き入った。 (小形佳奈)

 栗橋さんは高校を卒業後、神奈川県警で警察官として働き、二十八歳で六歳上の夫と職場結婚すると同時に退職。認知症の義母を自宅に呼び寄せて介護が始まった。すぐに生まれた長男(30)の育児が重なり「自宅の散らかりようを見た民生委員が絶句した」と振り返る。

 介護費用がかさむため県警に非常勤で復職したものの、自宅近くに入院した義母の寝間着の洗い替え、家事、育児で睡眠は一日二時間。この病院で受け付け業務や売店運営などを担う民間企業に転職し、職住接近で苦難を乗り切った。義母は長男が四歳半の時に亡くなったが、長女(25)の育児に加え、ポリオの後遺症を抱える義姉の介護で、夫の故郷の岩手県に通ったことも。

 十年前には自身が乳がんを発症。現在は乳がんの早期発見を呼び掛ける認定NPO法人の理事をしながら、義姉や実父の介護にあたる。「最近、孫が生まれた。つらいことがあっても、必ずいいことがある。明るく、楽しく、たくましく!」と呼び掛けた。

 栗橋さんの話を聞いた参加者からは「仕事を辞めて要介護度5の夫を自宅でみている。イライラして手を上げたくなることがある」という悩みや「介護休暇が気軽に使える世の中になれば」と望む声が上がった。

 

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