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正確な医療情報をサイトで提供 医師40人が執筆、症例別に経過紹介

神奈川

2018年6月16日

脳出血の症例を記したページ(オープンドクターズのスマートフォン用画面から)

 がんや脳出血などの症例や治療法を、首都圏約四十人の医師が執筆・監修したサイト「Open Doctors(オープンドクターズ)」の運用が始まった。医療や健康を題材にした情報がインターネットにあふれる中、信頼できる知識を広めるのが狙い。関係者は「患者が医師の説明を理解する手助けに」と期待している。 (梅野光春)

 サイトでは、十九種類の病気の約百症例を紹介している。一例として、食欲不振と倦怠(けんたい)感を訴えた男性(56)のその後の経過を「E型肝炎と判明、即入院して一命を取り留めた」「バーベキューで食べた生焼けのイノシシ肉が原因」「男性は『肉はしっかり焼かないと』と考えを改めた」と説明。暮らしの一場面から治療に至る流れを分かりやすく記している。

 サイトを制作した横浜医療科学研究所(横浜市金沢区)の君塚裕康社長(45)は「医師が知識と経験を生かして執筆した。内容の信頼性は高い」と強調。年内に症例を千件ほどに充実させる。

 運営に協力する同市立大大学院医学研究科の石川義弘教授(59)は「日本の病院は混雑がひどく『三時間待って、三分診察』といわれるほど診察が短い。医師が患者に十分に説明できず、医療不信を招く事例もある」と指摘する。こうしたコミュニケーション不足を補おうと執筆者を務める。

 このほか、医学に親しんでもらえるようにと「研修医ヒカリがゆく!」と題した漫画や、がんや生活習慣病にかかった時の検査・治療方法の紹介、「高血圧って何?」といった基本的な質問に答えるコラムも掲載している。

 サイト名は「医療情報をオープンにして、安心して読めるように」との意味を込めた。無料で閲覧でき「どのくらいの確率で治療が成功し、リハビリはどれだけ必要かなどの知識を共有すれば、医師と患者で一緒に病気に向き合える」と石川教授。取り組みに協力する医師も募集している。

 サイトは「お医者さんの知恵をみんなの知恵に」と入力して検索する。

 

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