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生物化学兵器を初掲載 「平和ノート」カラー化

神奈川

2018年5月28日

改訂でカラー化された平和ノート

 川崎市平和館(中原区木月住吉町)は、核廃絶の国際的な状況や市内の平和推進事業をまとめた「かわさき平和ノート」を八年ぶりに改訂した。ノートは来館者に配るなどしているが、今回は初めてカラー化。核兵器をめぐる最近の話題のほか、生物化学兵器なども初めて取り上げている。(大平樹)

 冒頭には見開きで、各国の核兵器の保有状況を記した世界地図を掲載。続くページでは、写真やコラムを交えながら、核保有国の核政策を説明した。核兵器が発射される寸前に至った事態がこれまでに十三回あったとする、英王立国際問題研究所の二〇一四年のリポートなど、最近の話題も盛り込んだ。

 また、核兵器だけでなく、生物化学兵器や対人地雷、クラスター爆弾なども初めて扱い、これらの兵器に関する禁止条約の批准状況を取り上げた。マスタードガスについては、第一次世界大戦で被害を受けた兵士の写真のほか、過激派組織「イスラム国」(IS)がシリアやイラクで使ったとされることを紹介した。

 市の平和推進事業では、各区の市民館が過去七年間に取り組んだ主なテーマを記した。中原平和公園や市内各地に設置された、平和を訴える彫刻やモニュメントも、写真付きで取り上げた。別冊の資料編には、市が実施した主な事業と予算額をまとめた。

 第六版となる今回は、持ち運びしやすいようにA4判からA5判に小さくした。三千部つくり、各区役所や図書館、小中学校などで閲覧できるほか、二十九日から川崎市平和館の来館者に配る。

 市は一九八二年、「核兵器廃絶平和都市宣言」を出し、非核三原則の完全実施などを世界に求めた。平和ノートは八五年に初版が発行され、改訂を重ねている。問い合わせは、市平和館=電044(433)0171=へ。

「平和都市宣言をしてもらった市民が平和を実現しなければ、との思いを継承してきた」と話す田辺さん=高津区で

◆非戦訴える「市民のつどい」

 展示企画や講演を通じて平和について考える「平和をきずく市民のつどい」が六月三日、川崎市中原区木月住吉町の市平和館で開かれる。

 反核団体や護憲派の市民らでつくる実行委員会の主催。沖縄の基地問題や戦時中に現在の多摩区にあった旧陸軍登戸研究所についてパネル展示をするほか、バンド演奏、腹話術、朗読を通じて核兵器廃絶、非戦などを訴える。

 つどいは、市が一九八二年六月に「核兵器廃絶平和都市」を宣言した翌年から開かれてきた。実行委事務局の田辺勝義さん(69)によると、核兵器廃絶を求める市民グループの主導で始まり、近年は脱原発や特定秘密保護法反対を訴える人たちも加わり、毎年千人が参加する。

 一方で、働き盛りの三十〜五十代が実行委に少なく、カンパなどで賄う運営費や外部へのPR活動が足りない状況という。「若返りを図り、催しの中身も新しくしていきたい」と田辺さんは話す。

 当日は午前十時から午後三時半まで開催。入場無料。午後二時から、弁護士武井由起子さんが「立憲主義の現状と九条改憲の危険性」をテーマに講演する。問い合わせは田辺さん=電044(766)0550=へ。(小形佳奈)

 

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