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映画「ワンダー 君は太陽」あす公開 スティーブン・チョボスキー監督

放送芸能

2018年6月14日 朝刊

 遺伝子の疾患で普通とは異なる顔の少年が主人公の映画「ワンダー 君は太陽」が十五日、公開される。原作は世界で八百万部発行のR・J・パラシオの小説「ワンダー」。原作にほれ込んだというスティーブン・チョボスキー監督(48)は「この物語は僕を変えた。以前だったら、外見の異なる人を見かけたら見つめてしまったと思うけど、今は哀れむ気持ちもない。普通のこととして思えるようになった」と話す。 (猪飼なつみ)

 物語の主人公は十歳の少年オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)。手術を繰り返し、自宅学習を続けてきたオギーが初めて学校に通い、いじめや裏切りに遭う。しかし、オギーの頭の良さやユーモア、優しさが、次第に周囲を変えていく。

 描かれるのはオギーの視点だけではない。姉のヴィア、友だちになるジャック、いじめっ子のジュリアンらが、オギーを巡ってどんな気持ちでいるかが順番に描かれる。

 チョボスキー監督は原作について「オギーからヴィアの視点に変わったときは驚いた。(両親はオギーに掛かりっきりで)構われていないヴィアに気付いたとき、これは名作だと思った」と話す。「周りの人をちゃんと描かなければ、主人公のオギーも成立しない」と思い、同じような疾患の子にリサーチし、その周囲の人たちの様子も観察した。

 脚本も手掛けたチョボスキー監督は、ディズニーの実写版映画「美女と野獣」の脚本も書いている。大ヒット作を任されることに「両方ともプレッシャーは感じなかった。大好きな原作だからこそ、僕自身を満足させることができれば観客も満足させられる」と自信を見せる。

 初登校するオギーが生徒たちに遠巻きに見られたり、ジュリアンにいじめられたりする深刻な場面こそ、想像力豊かなオギーの空想を混ぜてユーモアたっぷりに描いたという。

 オギーは「スター・ウォーズ」が大好きな少年なので、空想で校内にチューバッカが登場する場面も。このシーンは監督も大興奮だった。「エピソード4が公開されたとき、僕は七歳だよ。『スター・ウォーズ』世代だから最高だった。チューバッカにハグしてもらったよ」とちゃめっ気を見せる。

 けんかの場面では自身の体験も盛り込んで「特別な一本になった」という。「子どもたちだけでなく、親も立体的に描けていると思う。みんな一人の人間なんだということが響くといいな」

 

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