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渡辺えり 脚本・演出も担当 命を考える新作 来月上演

放送芸能

2018年5月31日 朝刊

 女優渡辺えり(63)が主宰する演劇企画集団「オフィス3○○(さんじゅうまる)」の新作舞台「肉の海」が六月七〜十七日、東京・下北沢の本多劇場で上演される。

 渡辺は出演の傍ら、自ら演出と脚本も手掛けた。「命は平等のはずなのに今は安い命、高い命があるようだ。なぜ戦争するのか、無駄な死を止められないのか。悲しむことの意味を描きたい」と訴える。

 原作は上田岳弘(たかひろ)の小説「塔と重力」。阪神大震災で初恋の女性と泊まっていたホテルが倒壊し、自分だけが生き残った男性が、罪悪感を抱えながら平静を装い生きる姿を描く。渡辺は原作を大胆に改編。「震災や戦争など、忘れてはならない記憶さえもインターネットの作られた情報にのみ込まれてしまうかもしれない恐怖の実態を探っていきたい」と演出の狙いを明かす。

 渡辺にとっては、今年三月に日本劇作家協会の会長に就任して初めての舞台。「演劇人として常に弱い側の人たちの味方でありたい」と話している。

 公演の問い合わせは劇団=(電)03・6804・4838=へ。 (池田知之)

 

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