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北野武監督、自らけじめ 「アウトレイジ 最終章」7日公開

放送芸能

2017年10月5日 朝刊

 北野武監督(70)のバイオレンス映画シリーズ第3弾「アウトレイジ 最終章」が7日に公開される。裏社会の男たちの仁義なき戦いを描くシリーズが、韓国に飛び火し、さらにスケールアップする。北野監督は「前作で疑問が残ったんで、もう1本作るしかねえかって。3部作として一区切りができた」と、自らの中でけじめをつけるための作品だったと明かす。 (鈴木学)

 「今回も変な終わり方にすれば、四作目に行くんだけど、他の映画が撮れなくなっちゃう。冗談で韓国の次は『世界制覇やろうか』って話もしたけど、めちゃくちゃな予算になるんで、けりをつけようと、ね」。キャストには西田敏行や塩見三省、白竜ら日本映画界を代表するこわもてをそろえた。

 キタノブルーといわれる色彩感覚豊かな北野作品にあって、余計な感情が表に出ないよう本作ではモノトーンを基調にした。家族や情愛などのサイドストーリーを排除し、時代が変わりつつある中、古いタイプの元組長大友(ビートたけし)を軸に裏社会の男たちの悲哀をストレートに描く。

 「やくざの世界を描いているけど、官僚や会社でも成り立つ話なんだよ。そして、事が起きた時に割を食うのは正義で突っ走る大友みたいなヤツなんだよね」としみじみと語る。

 先月九日(現地時間)に閉幕したイタリア・ベネチア国際映画祭を訪れた。一九九七年の映画「HANA−BI」で最高賞の金獅子賞を受賞し、北野監督にも縁の深い映画祭で、本作はクロージング作品に選ばれる栄誉に輝いた。

 ただし、近年の映画の流行には違和感を覚えている。「映画祭で賞を取った映画がヒットしているわけでなく、今、映画ファンが向いている方向は米国ハリウッド。かつてのヨーロッパのひと癖もふた癖もある映画を気にする人が少なくなっている気がするよね」

 九月二十二日には自身初の恋愛小説「アナログ」をビートたけしの名前で出版。次回作はこの小説を基にラブストーリーにすることも考えている。「本格的に小説を売って、小説を自分で映画化って一番いいだろう」。冗談っぽく話すと、にやりと笑った。

<あらすじ> 関東の山王会と関西の花菱会の抗争後、大友は韓国へ渡り、日韓を牛耳るフィクサー張会長(金田時男)の世話になっていた。そんな中、韓国で花菱会の花田(ピエール瀧)がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまう。一触即発の両者。花菱会では内紛も勃発する…。

 

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