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<学校と新聞>図書館司書招き出前講座 読むことはイメージすること

NIE

2018年8月1日

大須賀さん(中央)と、新聞づくりを担当した生徒たち=都内の中学校で

 私が担当する図書委員会では、外部ゲストを招いてお話を伺い、それを生徒が新聞にして校内に知らせる「図書委員会出前講座」を行っています。本年度最初は図書館司書の大須賀千加子さん。「図書館司書の本の話〜本当はこんな本が好き」と題し、さまざまなジャンルの本を順序立てて紹介していただきました。「ブックトーク」という、生徒たちには初めての体験です。

 最初は上橋菜穂子さんの「精霊の守り人」。要旨を伝え、生徒たちに主人公のバルサを想像させてからドラマやアニメのバルサを見せ「頭の中で描いたのと違うと思います。読むことは自分でイメージをつくることなのです」。角野栄子さん、まどみちおさん、最後に一番好きなミヒャエル・エンデさんの「はてしない物語」を紹介してくれました。

 「皆さんのお薦めは?」と聞く大須賀さんに、菜南さんは「ツバキ文具店」を紹介。真奈さんが「モモ」と言うと「はてしない物語と同じ作者。偶然ですね」と大須賀さん。「本を読んで自分の世界をつくり上げるのは本当に面白い」という大須賀さんの言葉に、生徒らは心を打たれていました。

 今回の新聞作成は三年生。編集長は彩花さん。颯也(たつや)君はインタビューと編集後記。陽晟(ようせい)君はタイトル。新聞作り初参加の凜(りん)さんは参加者の感想をまとめます。しかし、皆が締め切りを守らず、編集長は大苦戦。二週間遅れで完成させた新聞を私に渡すときの彩花さんは「本当に大変でした…」の一言でした。

 「本を読んで人に紹介できることはステキ」「『はてしない物語』を紹介している時、本当に本が好きという熱量を感じた」。生徒たちの感想からは有意義な時間を過ごしたことがうかがえました。新聞を大須賀さんに送ると「参加しなかった人にも見てもらえてうれしい。子ども向けだとか難しそうだとか、先入観にとらわれず手にとる本が増えることを願っています」とお返事を頂きました。

 現在、図書室入り口には「世の中にはいろいろな本があります。だれにでも面白かった本が必ずあります。いろいろな本と出会ってください」と書かれた彼女の色紙が、紹介本とともに飾ってあります。(公立中学校主任教諭・穐田剛)

 

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