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<学校と新聞>職業への関心 生徒の手づくり新聞で共有

NIE

2018年3月13日

「新13歳のハローワーク」を読んで新聞を作った1年生の生徒たち(穐田教諭提供)

 現勤務校では、一年生で職場訪問、二年生で職場体験を行います。事前学習として、昨秋から「新13歳のハローワーク」(村上龍著・幻冬舎)を毎日交代で輪読することにしました。五百六十一ページと一日ではとても読み切れない分量なので、掲載されている六百三種の仕事から毎日一つを選び、その理由と感想を記録してもらっています。

 最初は通訳や裁判官、看護師など、なじみ深い職業が多かったのですが、二、三巡目になると、野生動物調査や宮大工、人形作家などユニークな仕事が選ばれるようになりました。

 すべての仕事が、関連する教科ごとに分類されているのがこの本の特徴です。冬休み前の放課後、生徒会役員の一年生三人を集めて「輪読の成果を新聞にまとめよう」と告げました。三人は「えー!」と言いながらも興味津々。「各クラスでどの教科に関連する仕事が多く選ばれたか集計してまとめて」「編集長は真奈さん」「締め切りは冬休み明け」とお願いしました。

 冬休み明け、三人で作った新聞が届きました。クラスごとの集計結果、ユニークな仕事紹介、編集後記。想像以上によく書けていてびっくり。「君たちはすごい!」という私の褒め言葉にほほ笑む三人。各教室で新聞を配ると、「A・B組は技術・家庭科関連が一位」「C組は理科系」「クラスによって違うんだ」「集計結果が分析されててすごい」と大反響でした。

 「文章にわかりやすくまとめるのが難しかった」と真奈さん。「興味を引くため見出しや文章を工夫するのが大変」と優里杏さん。「みんなが毎日感想をきちんと書いてくれたからこそできた」と玲愛さん。

 「今回の活動を通じ、現在の働き方や社会の変化を学ぶことができた。来年度の職場体験に向け、自分の適性を考えていきたい」と真奈さん。編集後記には「今後、多くの仕事が人工知能(AI)に代わられると言われる。中学生のうちにいろいろなことに興味を持って意欲的に取り組み、世界を広げていくことが必要」とありました。二年生の職場体験ではきっと、さらに自分の世界を広げてくれることでしょう。

 (公立中学校主任教諭・穐田剛)

 

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