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<知りたいコトバ 知っている?言葉>より

NIE

2017年11月21日

 新聞記事の大原則として「日常一般に使われる標準的な分かりやすい口語体を使い、文語体や文語的表現は避ける」があります。さらに「古くさい言い回しは使わない」という書き方の基本もあります。といっても、口語文の中には文語的なことばが結構あります。「より」もその一つです。

 「彼は以前より勤勉だ」は、二通りの解釈ができます。彼は以前に比べて今の方が勤勉だという意味と、彼は以前から勤勉だという意味です。後者の意味なのであれば、「より」の使用は避け、「から」を使うようにしています。

 「本社ヘリ『おおづる』より撮影」「チケットは午前九時より販売」などの「より」についても、基本的には「から」を使います。

 ただ、現在は以前に比べて「より」を紙面で見かけることが増えたと思います。大原則や基本が変わったわけではありません。例えば「夏目漱石の『こころ』より引用」「心よりおわびします」のように、「より」は日常でもよく使われるため、文語的な表現という印象が薄れたことが理由だと思われます。 (浴野裕)

 

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