XMenu

企業内部留保、最高446兆円 17年度 人件費割合は減少

経済

2018年9月3日 夕刊

 財務省が三日発表した二〇一七年度の法人企業統計は、企業が蓄えた内部留保に当たる利益剰余金が、金融・保険業を除く全産業で前年度比9・9%増の四百四十六兆四千八百四十四億円となり、六年連続で過去最高を更新した。景気好調を背景に自動車産業や小売業などが売り上げを伸ばし、企業の利益蓄積を押し上げたとみられる。ただ人件費の割合は伸びず、企業に賃上げを求める声が一段と高まりそうだ。一方、一八年四〜六月期の設備投資は前年同期比12・8%増と七・四半期連続で増えた。

 一七年度の利益剰余金は製造業が9・1%増の百五十三兆三千二百五億円、非製造業が10・4%増の二百九十三兆一千六百三十九億円だった。景気の変動を受けやすい資本金一千万円未満の企業で、特に大きく増える傾向がみられた。

 経常利益は11・4%増の八十三兆五千五百四十三億円で、過去最高を更新した。

 企業の稼ぎを人件費に回した割合を示す「労働分配率」は前年度の67・5%から下がり66・2%にとどまった。政府は内部留保を社員らの賃上げに充てるよう求めているが、近年低下傾向にある。

 設備投資は5・8%増の四十五兆四千四百七十五億円だった。自動車産業では減少したが、建設業やサービス業などで大きく伸びた。売上高は6・1%増の千五百四十四兆一千四百二十八億円。小売業やサービス業が順調に売り上げを伸ばし、全体をけん引した。

 同時に発表された一八年四〜六月期の法人企業統計では、設備投資が前年同期比12・8%増の十兆六千六百十三億円だった。売上高は5・1%増の三百四十四兆六千百四十九億円。

<法人企業統計> 企業活動の実態を把握するため、財務省が実施する調査。業種や資本金別に売上高や経常利益などを集計し、特に設備投資の動向が注目されている。調査結果は内閣府が公表する国内総生産(GDP)の改定値に反映される。3カ月ごとの四半期別調査と年1回の年次別調査があり、四半期別は資本金1000万円以上の企業が対象となる。

 

この記事を印刷する