XMenu

ATM 脱自前進む 銀行苦境、共通化で経費削減

経済

2018年8月28日 朝刊

ゆうちょ銀行のATM置き換えで、利便性向上をPRするあおぞら銀行の馬場信輔社長=27日、東京都千代田区のあおぞら銀行本店で

 現金自動預払機(ATM)を巡る、金融機関の戦略が多様化している。低金利で収益環境が悪化する中、ATMを他行に全面的に委ねたり、共通化を模索する動きが加速。人気声優による音声サービスで利用客を増やそうとする独自の取り組みも始まった。 (岸本拓也)

 自前のATMの廃止を決めたあおぞら銀行は二十七日、東京都千代田区の本店にあるATMをゆうちょ銀行のものに置き換えた。十一月までに全国十八の店舗でも順次切り替えていく。

 顧客にとっては、ATMの機械は変わるが、これまで通り、あおぞら銀のカードで現金の出し入れができる。一方、あおぞら銀にはATMの維持管理費用を抑えられる利点がある。

 あおぞら銀の馬場信輔社長は式典で「ATMを自前で持つより、ネットワークの充実したところにお願いした方がメリットが大きいと判断した」と話した。

 現金決済が好まれる日本では、手軽にお金を引き出せるATMが重宝され、各行は顧客の囲い込み手段として競って数を増やしてきた。

 しかし、近年の低金利で利ざやが稼げず、ATMの開発や保守にかかる費用が経営を圧迫。人口減やキャッシュレス化の動きもあり、各行はATMの効率化にかじを切った。

 メガバンクでは、三菱UFJ銀行と、三井住友銀行がATM共通化を検討。新生銀行は昨年六月、ATMをすべてセブン銀行に置き換えた。十月に銀行に参入するローソンも、新たな受け皿となる可能性がある。

 一方、ATMの利用者を増やすため、セブン銀は二十七日、アニメ商品販売アニメイトと提携し、オリジナルのアニメキャラクターが音声案内するATMを東京・新宿と池袋に設置。人気声優の前野智昭さんらが声を担当し、アニメ好きの若い女性客の取り込みを図る。

 

この記事を印刷する