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東芝、純利益1兆167億円 原発部門連続赤字

経済

2018年8月9日 朝刊

 東芝が八日発表した二〇一八年四〜六月期連結決算は、最終的なもうけを示す純利益が前年同期(五百三億円)の約二十倍に当たる一兆百六十七億円となり、四〜六月期として過去最高だった。稼ぎ頭だった半導体子会社「東芝メモリ」を売却して臨時の利益があったためで、原発の設備関連など残った事業は苦戦が目立った。

 平田政善専務は記者会見し、新しい経営計画を十一月に公表する方針を明らかにした上で「(原材料の)調達見直しなどコスト削減に取り組む」と説明した。

 売上高は前年同期比7・3%減の八千四百二十二億円。本業のもうけを示す営業利益は、半導体事業を除いて比較すると94・5%減の七億円と大幅な減益となった。前年は削減した社員への賞与額を戻すなどしたため。東芝メモリは六月に米投資ファンド主導の企業連合に売却し、利益は九千六百五十五億円と純利益のほとんどを占めた。

 残った事業の柱の一つが発電所の設備の製造や保守点検。しかし再稼働が進まない国内の原発部門の売上高が20%減の百九十八億円、営業損失が十四億円と二年連続の赤字を計上した。火力と水力も振るわず、エネルギー関連の事業は減収で赤字幅が拡大した。このほか、コンピューター向けのハードディスクドライブ(HDD)の販売価格下落の影響を受けるなど、全体的に苦しい業績だった。

 それでも、一九年三月期の連結営業利益を七百億円などと見込んだ五月発表の業績予想は据え置いた。平田専務は「年度後半にかけて、(公共事業関連の)官公庁への売り上げが増加してくる」などと説明した。

 同社は昨年の米原発子会社ウェスチングハウス・エレクトリックの経営破綻で財務が悪化。東芝メモリを売却するなど経営再建を進めてきた。十月にはパソコン事業をシャープに売却する予定。 (吉田通夫)

 

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