XMenu

ディズニー、米映画市場で首位独走へ フォックス買収計画を承認

経済

2018年7月28日 夕刊

ニューヨーク証券取引所のディスプレー画面に映し出されたウォルト・ディズニーのロゴ=2017年8月(AP・共同)

 【ニューヨーク=共同】米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーが、米メディア大手21世紀フォックスの娯楽部門を買収する計画が二十七日、両社の臨時株主総会で承認された。買収額は七百十三億ドル(約八兆円)。映画製作大手のディズニーと21世紀フォックス傘下の20世紀フォックスが統合し、米映画市場で首位を独走する態勢が整う。

 米国では、ネットフリックスなどIT企業のインターネット動画配信の利用が広がっている。メディア・通信業界は危機感を強めており、再編で対抗する動きが一段と活発化しそうだ。ディズニーは来年、自前で映画をネット配信するサービスを始める計画だ。

 米司法省は今年六月、条件付きで今回の買収計画を承認。買収手続きを完了させるには、米国以外の当局からも承認を得る必要がある。

 映画「アバター」といった人気作品を生んだフォックスの娯楽部門を活用する。ロバート・アイガー会長兼最高経営責任者(CEO)は「フォックスの一流の資産を手に入れ、重要な長期的な価値を創出できる」と説明した。一方、「メディア王」のルパート・マードック会長が率いる21世紀フォックスはニュースやスポーツ番組に集中する。将来は新聞などを手掛けるグループ企業と統合させるとの観測もある。

 マードック氏は声明で「拡大したディズニーと新しい『フォックス』は、娯楽、メディア業界で抜きんでるだろう」と指摘した。

 フォックスの娯楽部門を巡っては、ディズニーが昨年十二月、五百二十四億ドルで買収すると発表。その後、同業のコムキャストが六百五十億ドルでの買収を提案したが、さらに買収額を引き上げたディズニーが勝利を収めた。

<米メディア業界再編> 米国ではケーブルテレビの顧客離れが進む一方で、米IT企業が手掛けるインターネット動画配信が拡大。メディア業界は映像コンテンツの充実で対抗しようと、業界再編に積極的だ。通信業界も高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムの商用化をにらみ、映像コンテンツへの関心を高めている。米通信大手AT&Tは、米メディア・娯楽大手タイム・ワーナーを買収したが、米司法省は競争が阻害されると反対して係争中だ。 (ニューヨーク・共同)

 

この記事を印刷する