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米EU首脳が貿易巡り会談へ 車関税、難航の恐れ

経済

2018年7月26日 朝刊

 【ワシントン=白石亘】トランプ米大統領と欧州連合(EU)の行政トップ、ユンケル欧州委員長が二十五日、ワシントンで会談する。米欧の通商摩擦が激しくなる中、貿易問題を中心に話し合う。トランプ政権が検討中の輸入車への追加関税が焦点となるが、協議は難航する恐れがある。

 首脳会談でEU側はトランプ氏と良好な関係を築き緊迫する通商摩擦を和らげたい考えで、通商担当閣僚のマルムストローム欧州委員が同行する。最大の目標は、ドイツの自動車メーカーに打撃となる20%の輸入車関税の発動を食い止めることだ。トランプ氏はEUに対する千五百億ドル(十六兆五千億円)の貿易赤字に不満を示している。二十四日もツイッターに「貿易でわれわれを不当に扱ってきた国々がワシントンを訪れる」と投稿しEUをけん制。最近はEUを「敵」と表現し、批判のトーンを強める。

 トランプ氏の不満の一つが、EUは輸入する乗用車に10%の関税を課し、米国の2・5%より高い点。このため関税などの障壁をすぐに取り除かなければ「EUから米国に入る全ての自動車に20%の関税を課す」と脅してきた。そこでEU側には、ともに輸入車関税をゼロに下げたり、日本や韓国など自動車輸出国を巻き込み、多国間で関税を下げる協定を結ぶ構想もあるが、実現性は不透明だ。

 そもそもEUは「銃を頭に突き付けられて交渉するのは拒否する」とし、まずは米側が関税の脅しをやめるのが先決、との立場。輸入車関税を発動される事態に備え、報復リストの作成にも着手した。首脳会談でも一方的な譲歩はしない方針で両者の隔たりは大きい。米CNNテレビは専門家の声を引用し「完全な失敗でなければ会談は成功」との見通しを伝えている。

 

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