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人民元の急落 波乱要因

経済

2018年7月23日 朝刊

 麻生太郎財務相は二十カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で不透明な為替政策の改善を中国に注文した。人民元相場は米国との貿易摩擦が激化した後に急速に下落し、市場が動揺。輸出を有利にする安値誘導との臆測が米中対立を増幅させ、波乱要因になっているためだ。

 二十日の上海外国為替市場の元相場は対ドル終値で約一年ぶりの安値水準となり、六月中旬からの下落率は約5%に達した。市場では「中国当局が輸出下支えのために元安を容認している」との見方が浮上。トランプ米大統領は二十日、ツイッターで「中国と欧州連合(EU)は為替操作してきた」と不満をぶつけた。

 ただ中国当局は貿易摩擦や米利上げを機に資本が流出し、元が急落するのを恐れているのが実情だ。金融当局幹部は最近、元売りをけん制する発言を繰り返している。

 三年前は唐突な元の切り下げが世界株安を招いており、麻生氏は「(市場と)対話できないと金融危機が起きかねない」と強調。元安批判が、日銀金融緩和に伴う円安への非難に飛び火する恐れもちらつき、同行筋は「トランプ氏の発言に注意したい」と漏らした。  (ブエノスアイレス・共同)

 

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