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「プルトニウム削減」、原発推進は維持 エネ計画、閣議決定

経済

2018年7月3日 夕刊

 政府は三日、エネルギー政策の中長期的な指針となるエネルギー基本計画を四年ぶりに改定し、閣議決定した。原発の使用済み核燃料から取り出され、核兵器の材料にもなるプルトニウムを日本が大量に保有していることに米国が懸念を示していることを受け、「保有量の削減に取り組む」と初めて明記した。原発については、エネルギー供給の安定性に寄与する「ベースロード電源」と位置付け、再稼働推進を堅持した。

 プルトニウムを使用済み核燃料から取り出し再利用を図る「核燃料サイクル政策」は、再利用が進まずプルトニウムがたまる要因となっているが、引き続き「推進する」とした。

 世耕弘成経済産業相は同日の閣議後会見で、保有量削減を盛り込んだことについて「削減に取り組む趣旨をより明確にした」と述べ、従来路線の延長線上にあるとの認識を示した。ただ米国は、非核化を交渉中の北朝鮮を含む他国の核兵器維持・開発への影響を懸念しているとの見方もあり、日本の保有量削減へさらに踏み込んだ対策を求めてくる可能性がある。

 二〇三〇年度までに目指す電力量全体に占める各電源の比率目標は、原発が高すぎ、再生可能エネルギーが低すぎるという意見が与党内でもあったが、従来通りの数値を維持した。原発は1・7%(一六年度)から20〜22%、再生エネは14・5%(同)から22〜24%までの引き上げを目指す。パブリックコメント(意見公募)では、国民から脱原発を求める五万三千四百三人の署名が寄せられていた。

 再生エネは比率目標を据え置く一方、新たに「主力電源化を目指す」と位置付けた。 (伊藤弘喜)

 

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