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求人倍率44年ぶり高水準 5月1.6倍

経済

2018年6月30日 朝刊

 厚生労働省が二十九日発表した五月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比〇・〇一ポイント上昇の一・六倍と四十四年四カ月ぶりの高水準に達し、人手不足が一段と鮮明になった。政府は働き方改革を通じた業務の効率化、女性や高齢者の活用に取り組む一方で、外国人労働者の受け入れを拡大し、難局を乗り切る構えだ。

 五月の就業者数は過去最多の六千六百九十八万人。これまで最多だった一九九七年六月と比べると、労働力の中心となる十五〜六十四歳の人口は一千万人以上減ったが、女性や六十五歳以上の就業者の大幅な増加でカバーした形だ。

 みずほ総合研究所の服部直樹主任エコノミストは「人手不足は今後も継続する。もう少し長く働きたい女性や、働ける高齢者を労働市場に取り込む必要がある」と指摘する。

 ただ、人口減がさらに進む中で、国内だけでは労働力の増加余地は限られる。政府は二〇一八年の経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で、外国人労働者の拡大に向けた新たな在留資格を設ける方針を決めた。人手不足が著しい建設や介護などの産業で受け入れが進む見通しだ。

 一方、外国人労働者をめぐっては、技能実習生を受け入れた事業所の約七割で法令違反が発覚している。労働界では「違法が目に余るような状況を助長する」(神津里季生連合会長)として、受け入れ拡大への懸念が広がっており、慎重な制度設計が求められる。

 

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