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「新国立」で新収支計画 黒字「年3億円」疑問

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2014年8月20日

 二〇二〇年東京五輪の主会場として計画されている新国立競技場について、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は十九日、年間約三億三千万円の黒字を見込む五輪後の新たな収支計画を公表した。老朽化などに伴って将来必要になる大規模な改修費用を含めれば、実質的に年約十億円の赤字になる。(森本智之)

 計画ではサッカーなどのスポーツ関連イベント(八十日)、コンサート(十二日)で年九億八千七百万円の収入を見込む。このほかの収入の柱となるボックス席利用やパートナー企業との宣伝契約などは現在実施しておらず、見通しは不透明だ。一方、芝生は年二回張り替える計画で、管理費用は現在の年一千万円から三億三千万円にアップする。芝に過度な負担を与えるコンサートを年十二回行うのは国内でも例がないが、JSCは「十分可能」と説明した。

 大規模改修費は完成から五十年間で約六百五十六億円が必要と試算した。年平均で十三億一千二百万円の支出になり、実質的に年約九億八千万円の赤字になる。JSCは「大規模な改修費用は国が負担するのが通例」と説明。国の補助金などを財源に充てる。

 東京都が二〇一六年五輪を招致した際の準備担当だった鈴木知幸順天堂大客員教授は「施設としての収支がどうあるか考えるならば、大規模改修費を収支計画に含めて検討するべきだ。全体的に見通しが甘いのではないか」と指摘した。

 

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