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新国立競技場デザイン審査会 英の著名2委員欠席

ニュース

2013年11月22日

 二〇二〇年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場(東京都新宿区)が巨大すぎると指摘される問題で、新競技場のデザイン案を決めるため昨年秋に二回開かれた国際コンペの審査委員会に、委員だった著名な英国人建築家二人が二回とも欠席していたことが分かった。事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)側は、「グローバルな知見を求める」として委員を委嘱していたが、いずれも来日すらしていなかった。 (森本智之)

 審査をめぐっては、公募条件を逸脱していることを知りながら英国の建築家ザハ・ハディドさんの案が採用されたことが分かっている。JSCは「審査内容は非公開」と主張して議論の過程を明らかにしておらず、十分な審査が行われたのかどうか、あらためて不透明さが浮かんだ。

 二人は、パリのポンピドーセンターを設計したリチャード・ロジャースさんと、香港上海銀行、ロンドン市庁舎などのノーマン・フォスターさん。いずれも世界的な巨匠だ。

 審査委員会は、建築家の安藤忠雄さんを委員長に日本人八人と、英国人二人の計十人で構成。昨年十月に都内で開いた一次審査で応募四十六作から十一点に絞り込み、同十一月の二次審査でハディドさんの作品を選んだ。

 JSC新国立競技場設置本部の高崎義孝運営調整課長によると、二人は一次審査には加わらなかった。二次審査では「必要な情報を提供して審査してもらった」という。情報提供の仕方など詳細は明らかにしなかった。

 二人は明治神宮外苑の景観など、現地を見ることなく二次審査だけ参加していたが、高崎氏は「来日しなくても審査員としての役割は果たしてもらっている」と話している。

 英国の二人以外に、欠席者がいたかどうかも回答しなかった。

◆「コンペ成り立たない」応募の建築家

 幕張メッセや東京国際フォーラムの構造設計を担当し、今回のコンペで作品が二次審査に残った建築家の渡辺邦夫さん(73)は「コンペの審査は審査員同士のディスカッションが大事で、審査会に出席しない審査は百二十パーセントあり得ない」と指摘。「応募する側は、審査員の顔触れを見て『この人なら客観的に審査してくれる』と思って参加する。審査員が誰かは非常に重要で、英国の二人が審査員じゃないなら参加しなかった。これではコンペそのものが成り立たない」と批判している。

 

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