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プーチン氏を怖がる訳は

私説・論説室から

2018年4月18日

 物事が自分の思い通りにいかないと周りに当たり散らし、気に入らない相手には罵詈(ばり)雑言を浴びせる−。自己制御力に欠けるトランプ米大統領が、プーチン・ロシア大統領に限っては一度も悪態をつかなかった。

 対米批判を繰り返すプーチン氏もトランプ氏には矛先を向けたことはない。外交官の追放合戦をするまで険悪化した国家間の関係から、両首脳は個人的関係を切り離してきた。

 米国では、そんな二人の関係に疑いの目が注がれる。オバマ政権時代に中央情報局(CIA)長官を務めたブレナン氏は「トランプ氏はロシア大統領を怖がっている。ロシアはトランプ氏を昔からよく知っているので、ネタには困らないのだろう」とあからさまだ。

 ロシアが米大統領選に介入したロシアゲート事件では、トランプ陣営が結託していたかどうかは捜査の焦点の一つだ。トランプ氏のロシアビジネスにも不透明さが指摘されている。

 そのトランプ氏が禁を破ってプーチン氏を名指しで批判した。シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑をめぐって「プーチン大統領、ロシア、イランはけだもののアサドの後ろ盾になっている責任がある」とツイートした。

 米英仏三カ国のシリア空爆に発展した化学兵器問題。両首脳の蜜月関係も変わり目を迎えたのだろうか。 (青木 睦)

 

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