XMenu

手作りの国際大会

私説・論説室から

2018年3月7日

 小、中学生フェンサー(フェンシング選手)たちが目を丸くした。平昌冬季五輪がフィナーレを迎えた二月二十四、二十五日、東京都板橋区の中根橋小学校でフェンシングの国際ユース大会「ACT2018」が開催された。選手や観客が驚いたのは、小学校の体育館とは思えないほどショーアップされた会場だった。

 試合ステージは色とりどりのライトで暗がりに浮かび上がるように作られ、選手たちはロックスターになったような気分となる。

 「フェンシング発祥のフランスでは、ショーを楽しむような感覚で食事をしながら観戦する。そのようなステージに子供のうちから立ち、国際試合で戸惑わない感覚も養ってもらいたかった」

 大会発起人の江村宏二さんが狙いを語る。選手として一九八八年ソウル五輪に出場し、フェンシング日本代表監督、コーチなどを歴任。最近では、一月に米国で行われた女子サーブルのワールドカップで銀メダルを獲得した長女美咲さん(中央大)の父親という方が、しっくりくるかもしれない。

 大会予算が限られる中、江村さんはLEDライトなどを通販サイトで買い、スタッフと手作りでステージを組み上げた。会場のショーアップはスポーツ界の流れとはいえ、そこには競技普及と選手育成に向けた並々ならぬ情熱が込められている。 (鈴木遍理)

 

この記事を印刷する